子どもの成長に欠かせない「成長ホルモン」。

成長ホルモンは深い睡眠中に分泌され、成長期の体を大人へと導いてくれるとても重要なホルモンなのですが、成長ホルモンの分泌を促進してくれる成分があります。

それが「アルギニン」「オルニチン」「トリプトファン」「グリシン」「チロシン」などですが、今回はその中の「アルギニン」の基礎知識から「アルギニンを多く含む食品」などご紹介したいと思います。


アルギニンってどんな栄養素?成長にかかせないって本当なの?

アルギニンはたんぱく質を構成するアミノ酸の一種で、成長ホルモンの分泌を促進してくれる以外にも筋肉の組織を強化したり、免疫力を高める働きや疲労回復を促進してくれる働きがあることから成長期に欠かせない成分なのです。

アルギニンの特徴としては、成人は体内で生成する力があるのですが成長期の子どもはまだアルギニンを作り出す力が弱いことが明らかになっています。

つまり食事などで積極的に摂取する必要があるということです。


アルギニンを多く含む食品をご紹介!

アルギニンを多く含む食品としては、鶏肉や大豆、高野豆腐やエビ、ゴマが挙げられます。

それぞれ100g当たりの含有量を見てみると、鶏肉が1,300mg、大豆が2,800mg、高野豆腐が4,200mg、エビが1,700mg、ゴマが2,700mgです。

そして、アルギニンの1日あたりの必要摂取量は「体重×0.1~0.12g」と言われています。つまり体重が45kgの子どもであれば、45×0.1=4.5g~5.4gつまり4,500mg~5,400mg必要だということです。

鶏肉ばかりでは飽きると思われがちですが、鶏肉であれば焼いても蒸してもスープにしても炊き込みご飯にしても美味しい食品です。

同じアルギニンを多く含む食品でもレパートリーを工夫して積極的に摂取したいところです。


アルギニンはサプリメントよりも食事で摂取したい成分

アルギニンを多く含む食品をご紹介しましたが、毎日必要量を摂取するのが大変だということで、成長期の子ども用のアルギニンサプリメントが出回っています。

しかし、アルギニンサプリメントを子どもが摂取するには注意が必要です。

なぜなら、アルギニンサプリメントの安全性が確認できているのは成人が摂取した場合だからなのです。

アルギニンサプリメントの摂取によって空気の通り道「気道」に炎症が起こり、ぜんそくやアレルギー体質の子どもの症状を悪化させる恐れがあります。

咳をはじめとする症状に苦しむ可能性もあることから、アルギニンを多く含む食品を活用した食事がおススメです。


おわりに

様々な成長サプリメントが販売されている現代ですが、サプリメントは食事で補えない栄養素を補うものであることを知っておきましょう。

十分に食事から栄養素が摂れているのにサプリメントを摂取して他の反応を起こしていては本末転倒です。

まずは、基本的な睡眠・食事・運動で成長期の体の発達を目指しましょう。