中学生という成長まっただ中のお子さんをもつ親御さんにとって、食事は頭を悩ませることもありませんか?

お子さんが好きな食事に偏ってしまったり、成長に必要な栄養素が十分なのか不安ですよね。

そこで、食事の意味や成長期の食事の大切さ、現代の課題などをご紹介したいと思います。
 

食事が成長に与える大きな影響

 
そもそも食事とは、食べ物を体内に取り入れ生命を維持し活動や成長に必要な栄養を補うことです。

そのために必要なのが6大栄養素言われる「炭水化物」「たんぱく質」「脂質」「ビタミン」「ミネラル」「食物繊維」が基本なのです。

しかし、食の欧米化や好きな食べ物を容易に手に入れることができるようになった現代、栄養素が偏り、病気を引き起こすことも増えてきました。

また、成長期のお子さんがそのような栄養素の偏りがあると骨粗鬆症や身長が伸びなくなったり、脳の発達が遅れたり、筋力や体力が低下したり免疫力の低下から病気になりやすくなったり、情緒不安定になることが考えられます。
 
 

中学生で摂取すべき栄養素とは?

 
まず1日の必要エネルギーですが、13~14歳の女の子が2400kcal、男の子が2600kcal、15~17歳の女の子が2300kcal、男の子が2850kcalとされています。

エネルギーやたんぱく質の必要量は生涯の中で最大の時期なのです。

不足しがちな栄養素としては「鉄分」と「カルシウム」が挙げられます。

鉄分は、身長や体重の増加に必要な栄養素で、女の子は月経がはじまることもあり、鉄分へ意識が高まることも多いのですが、男の子も筋肉の発達に鉄分が重要です。

鉄分はレバーやあさり、鰹などは吸収率が高くおススメです。

またひじきやほうれん草、小松菜などにも豊富に含まれ、ビタミンCと同時摂取すると吸収率がアップします。

成長期は、骨の量が増加するスピードが早いため十分なカルシウムが摂取できていないと骨粗鬆症のリスクが高まります。

牛乳やヨーグルトはカルシウムの吸収率が高いのでおススメです。

他にも小魚や大豆製品、海藻類など食品もおススメです。
 
 

中学生の食事の課題

 
現代の中学生の食事には様々な課題があります。
 
「夜食」

現代の中学生は、部活や塾などの習い事で夜食を食べる子どもが増えています。

平均して週2回ほど食べている子どもが多く、スナック菓子やアイス・チョコレートなどを夜食として食べることで胃腸に負担がかかり、翌朝の朝食を食べられない子が増えているのです。
 
「間食」

間食として、夕食前にスナック菓子や菓子パン・チョコレートなどを食べる子どもが多く、夕食で十分な栄養素が摂取できないことが起きています。

また、このような間食はビタミンやミネラルが不足しやすく成長期に必要な栄養が十分に摂取できません。

間食は果物や乳製品にすると良いでしょう。
 
「孤食」

両親の共働きなどにより、子どもだけで食事を食べる孤食は食事内容が偏る傾向があります。

また、家族とのコミュニケーション不足は社会性や協調性にも影響していきます。

栄養面だけでなく心の成長のためにも家族で食事を食べることを心がけましょう。
 
「過度なダイエット」

痩せている子が可愛い・キレイと言われる時代、過度に食事を制限しダイエットする女の子も増えています。

状況が悪化すると摂食障害の一つ「神経性食欲不振症」、別名「思春期やせ症」に陥ることもあります。

この場合、十分な身体の成長ができないだけでなく将来、妊娠や出産に関わる問題を起こす可能性もあります。

さらに神経性食欲不振症は、本人に自覚が無いことが多いので家族が気付いてあげることが重要です。
 
 

おわりに

 
中学生と言う成長期に食事がいかに大切なのかがお分かり頂けたかと思います。

栄養を摂取するだけでなく、心も満たし心も成長するために食事は欠かせないのですね。

美味しく楽しく家族で食事をすることを今一度考えてみてはいかがでしょうか。