誰もが一度は耳にしたことがあると思われる「成長ホルモン」
成長ホルモンは「身長を伸ばすホルモン」で知られるほど、身長と密接な関係があります。
また、身長以外にも様々な働きをもつ成長ホルモンについてご紹介したいと思います。
成長ホルモンはどんな働きをするの?
成長ホルモンとは、脳から出た指令を受けて下垂体(かすいたい)と呼ばれる部分から分泌されるホルモンです。
人間には100種類以上ものホルモンが存在し、成長ホルモンはそのうちの一つです。
名前の通り、成長に欠かせないホルモンで成長期・思春期に身長を伸ばす働きや筋肉を発達させる働きがあります。
そして、成長期をピークに減少はしていくものの体内にある物質をエネルギーとして使える物質に変えていく「代謝」の働きを一生涯行うため成長期以外でも重要なホルモンなのです。
成長ホルモンと身長の関係
成長ホルモンが最も分泌されるのは深い眠りについている時なのです。
それは寝初めの3時間位のことですが、生活習慣が乱れ睡眠が浅くなると成長ホルモンの分泌が減ってしまい成長が抑制されてしまう関係があります。
また、睡眠中は成長ホルモンの他にも様々なホルモンが分泌され、脳の発達や情緒の安定など子どもの心身の成長に重要な役割があります。
まさに「寝る子は育つ」ということで、しっかり睡眠をとることで成長ホルモンが分泌され身長が伸びるということになります。
次に、より良い成長ホルモンを分泌させるために日頃からできることをご紹介していきたいと思います。
夕食は睡眠の3時間前には終わらせておく
食事をすると血液中の糖分である「血糖値」が高くなります。
血糖値が高い状態は成長ホルモンの分泌が阻害する関係があります。
また、食後は胃腸などの消化器官が活発に動くため眠りが浅くなり、睡眠中の成長ホルモンの分泌を阻害してしまう関係もあります。
そのため、睡眠3時間前に夕食は終わらせるようにしましょう。
お腹を空かせる
人はお腹が空くと胃からグレリンと呼ばれるホルモンが分泌され、脳下垂体を刺激することで成長ホルモンの分泌が促進されます。
その面でも睡眠前には食事をしない方が良いでしょう。
アミノ酸を摂取する
アミノ酸は成長ホルモンの材料となり分泌を促進してくれる働きがあります。
アミノ酸の中でも特にアルギニンとオルニチンと呼ばれるアミノ酸が成長ホルモンの分泌を促進する働きがあります。
お肉やお魚・大豆製品や乳製品でバランスよくアミノ酸を摂取すると良いでしょう。
適度な運動
成長ホルモンは疲労回復や傷ついた体組織を修復・再生する働きがあるため、運動することも重要なのです。
また、運動の中でもジョギングなどの有酸素運動よりも筋肉トレーニングのような筋肉に負荷がかかる無酸素運動の方が成長ホルモンを分泌させることも明らかになっています。
おわりに
成長ホルモンと身長をはじめとする成長との関係はご理解いただけたでしょうか。
どれも日常生活の「睡眠」「食事」「運動」を規則正しく行っていれば可能なことばかりです。
今一度生活を見直し、家族でサポートできる部分はサポートし、健やかな成長をしていきましょう。