中学生の成長期に、思うように眠れない不眠症で悩むお子さんが増えてきています。
その背景にはスマホや乱れた食生活、精神的なストレス、勉強など様々な要因が潜んでいます。
とはいえ、サプリメントや病院に行くほどでもないと思われる方も多いと思います。
そこで、日常生活の見直しで不眠症を解消できる方法をいくつかご紹介したいと思います。
不眠症解消法:食事
食事一つをとっても、不眠症を解消できる工夫ができます。
実は、人には眠りをコントロールしている「メラトニン」と呼ばれる睡眠ホルモンがあります。
そして、メラトニンは脳をゆっくり休ませる「セロトニン」と呼ばれるホルモンと共に心地よい眠りに重要なホルモンです。
これらのホルモンの原料は「トリプトファン」と呼ばれる必須アミノ酸です。
トリプトファンは体内で合成できないので、食品から摂取する必要があり、お肉やお魚・乳製品やナッツ類・卵などに豊富に含まれています。
また、人は体温が下がると眠くなる生き物です。
そのため、手足など皮膚が薄い部位から熱を発散しようとすることで眠りを促進させることができます。
エビやホタテ・イカ・カニなどに豊富に含まれている「グリシン」という成分は、脳に働きかけて手足の血流を良くしてくれるため、睡眠を促進してくれる効果があります。
カプサイシンなどの辛い成分も身体を温め、熱を発散させ、体温を下げる働きがあるので、キムチ鍋やなどの唐辛子料理もおススメです。
中学生なのであまり辛過ぎる食事にはご注意ください。
不眠症解消法:運動
適度な運動は疲労を与え、良質な睡眠を促進し不眠症を解消してくれます。
その上、運動自体も成長ホルモンを分泌させる働きがあり、体を動かすことで食欲も増え、運動による刺激で骨の成長も促されるなど、運動は成長に必要不可欠なのです。
また、運動の中でも飛び跳ねるバスケットボールやなわとび、有酸素運動と無酸素運動のバランスがとれた水泳、ストレッチを行う新体操やバレエが成長を促す運動です。
とはいえ、何よりも中学生のお子さんが好きな運動をさせてあげることが一番でしょう。
不眠症解消法:精神的なストレスの解消
中学生は、勉強や恋愛・自身の成長や人間関係・いじめや受験・家族関係など様々なことを多感に感じ取り、精神的なストレスを感じやすい時期です。
特に、まだまだ親からの愛情が必要な時期なので、家族内での夫婦喧嘩は成長を妨げる要因とも言われています。
夫婦喧嘩は、お子さんを情緒不安定にさせてしまいます。
その結果、成長ホルモンの分泌が悪くなる上、身の危険を感じ本能的に早く大人になろうとして骨が固まり身長が伸びなくなってしまうのです。
しかし、ストレスを感じない生活も良くありません。
お子さんに合った程度のストレスがどの程度なのかを知っておくためにも日頃からのコミュニケ―ションが大事なのです。
おわりに
中学生は体も心も大人になろうとしている難しい時期です。
不眠症で悩んでいるお子さんの根本的な原因は何なのかをまずは見極め、食事や運動、精神的ストレスなど親御さんがお子さんにあったサポートをしてあげましょう。